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寝る前につけた加湿器を、朝まで、あるいは一日じゅうつけっぱなしにしている。
そのままひと冬続けたら電気代がいくらになるのかは、方式で大きく変わります。
ただ、つけっぱなしと言っても使い方は一つではありません。
寝ている間だけつける人と在宅中ずっとつける人、乾燥がきつい日だけ強く加湿したい人では、電気代の開き方が変わります。
まずは、次の3つを確かめてください。
加湿器をつけっぱなしにする前に、確かめたい3つ
- 方式:ヒーターを使わない気化式やハイブリッド式のeco運転なら24時間でも月300円前後、スチーム式なら月6,800〜9,200円です
- 1日に何時間つけるか:電気代は使う時間に比例するので、1日3時間と24時間では同じ機種で8倍違います
- 給水の回数:強運転のまま24時間つけると、どの機種も1日3〜4回の給水になります
この3つに合わせて、つけっぱなしでも電気代を抑えやすい加湿器を3台選びました(ずっと弱めにつけておきたい人/加湿力も欲しい人/加湿力と衛生を優先する人)。
加湿器を24時間つけっぱなしにすると、電気代はいくら?
加湿器を24時間つけっぱなしにしたときの1か月の電気代は、メーカー公表の消費電力から計算すると約270円から約9,200円まで、方式によって30倍以上ひらきます。
分かれ目は「ヒーターで水を沸かすかどうか」です。
ヒーターを使わない気化式や、ハイブリッド式のeco運転なら、24時間つけても月300円前後です。
一方でスチーム式は同じ24時間で月6,800〜9,200円になります。
この前提では、本体価格の差より電気代の差のほうがはるかに大きくなります。
この記事は、つけっぱなしにしたときの金額だけを扱います。

加湿器の電気代は、こう計算しました
電気代は「消費電力(W)÷1,000×時間×電気料金単価」で決まります。単価は公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込、2022年7月22日改定)を使いました。下の表は実際に販売されている機種のメーカー公表値で、24時間つけっぱなしにしたときの1日・1か月・1シーズン(4か月)の金額です。
| 方式・機種 | 運転モード | 消費電力 | 加湿量 | 1日(24時間) | 1か月(24時間×30日) | 1シーズン(4か月) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 気化式 パナソニック FE-KX07D | 強 | 14W | 700mL/h | 約10円 | 約312円 | 約1,250円 |
| ハイブリッド式 ダイニチ HD-RXC500C | eco | 12W | 370mL/h | 約9円 | 約268円 | 約1,071円 |
| 超音波式 アイリスオーヤマ UHM-280C | 強 | 22W | 280mL/h | 約16円 | 約491円 | 約1,964円 |
| ハイブリッド式 ダイニチ HD-RXC500C | 標準 | 163W | 500mL/h | 約121円 | 約3,638円 | 約14,553円 |
| スチーム式 象印 EE-RV35 | 加湿時 | 305W | 350mL/h | 約227円 | 約6,808円 | 約27,230円 |
| スチーム式 象印 EE-DG50 | 加湿時 | 410W | 480mL/h | 約305円 | 約9,151円 | 約36,605円 |
※画面が狭いときは表を横にスクロールできます
スチーム式は湯沸かしの立ち上げ時に985W(象印公表値)を使うため、実際の請求額は表よりさらに上振れします。
パナ FE-KX07D 強
ダイニチ eco
アイリス 強
ダイニチ 標準
象印 EE-DG50
各社の公表消費電力を31円/kWhで計算。スチーム式は立ち上げ時の985Wを含みません。
1日8時間のときの3倍が、24時間の金額です。それだけの話ですが、元の金額が大きいスチーム式では、その3倍が1シーズンで3万円を超える差になります。気化式運転なら、24時間つけても1シーズン1,000円台で収まります。
同じ加湿器でも、1日3時間と24時間では電気代が8倍違う
電気代の差は、使う時間に比例して開きます。同じ機種で1日の運転時間だけを変えると次のようになります。
| 方式・機種 | 1日3時間×30日 | 1日8時間×30日 | 24時間×30日 |
|---|---|---|---|
| 気化式 パナソニック FE-KX07D(強・14W) | 約39円 | 約104円 | 約312円 |
| ハイブリッド式 ダイニチ HD-RXC500C(eco・12W) | 約33円 | 約89円 | 約268円 |
| スチーム式 象印 EE-DG50(加湿時・410W) | 約1,144円 | 約3,050円 | 約9,151円 |
※画面が狭いときは表を横にスクロールできます
1日3時間なら、スチーム式でも月1,000円台です。この程度の差なら、電気代より加湿力や手入れのしやすさで選んだほうが満足度は高くなります。就寝中や在宅中ずっとつける前提なら、差は決定的です。
だから、24時間つけるならヒーターを止められる加湿器を選ぶ
「ヒーターを使わない運転ができる」「加湿量あたりの消費電力が小さい」という基準で3台を選びました。違いは次のとおりです。
- ずっと弱めにつけておきたい:パナソニックの気化式(〜19畳)。強でも14W、静かモードなら4Wです。24時間×30日で約312円。ヒーターがないので本体も熱くなりません
- 加湿力も欲しいが電気代は抑えたい:ダイニチのハイブリッド式(〜14畳)。eco運転(気化式運転)は12Wで24時間×30日が約268円。乾燥がきつい日は標準運転163Wに切り替えられるので、必要なときだけヒーターを使えます
- 電気代より加湿力と衛生を優先する:象印のスチーム式(プレハブ洋室10畳まで)。24時間×30日で約6,808円と高くつきますが、沸とうさせる方式なので東京都保健医療局の資料でも「レジオネラ症等の原因になる可能性は低い」とされています。加湿しながら部屋も暖まります
楽天のページでは、いまの値段と、いつ届くかを確かめてください。
パナソニック FE-KX07D-W ヒーターレス気化式加湿機(中小容量タイプ)プレハブ洋室19畳(32m2)/木造和室12畳(20m2)
参考価格 32,380円
マサニ電気株式会社 楽天市場店
加湿器 5L ダイニチ DAINICHI HD-RXC500C-T ショコラブラウン RXCタイプ ハイブリッド式加湿器 木造8.5畳 コンクリ14畳まで お手入れ簡単
参考価格 22,770円
XPRICE楽天市場店
※価格・在庫・仕様は各販売ページでご確認ください
加湿器は本体価格より、電気代のほうが早く効いてくる
24時間運転を1シーズン(4か月)続けたときの電気代を並べると、本体価格の差はすぐに埋まります。
- 気化式(14W):約1,250円
- ハイブリッド式のeco運転(12W):約1,071円
- スチーム式(305W):約27,230円
- スチーム式(410W):約36,605円
本体価格の差が2〜3万円あっても、24時間つけっぱなしにするなら1シーズンで逆転します。逆に、1日数時間しか使わないなら電気代の差は小さくなるので、本体価格と手入れのしやすさで選んで構いません。
加湿器をつけっぱなしにするなら、給水は1日に何回か
24時間動かすと、電気代より先に給水の回数が問題になります。メーカー公表のタンク容量と連続加湿時間から、24時間でどのくらい水を足すことになるかを計算しました。
| 機種 | タンク容量 | 連続加湿時間(メーカー公表) | 24時間で必要な給水(計算値) |
|---|---|---|---|
| パナソニック FE-KX07D(気化式) | 約4.2L | 強で約6.0時間 | 強なら4回。静か(150mL/h)なら1回で足りる計算 |
| ダイニチ HD-RXC500C(ハイブリッド式) | 5.0L | 標準10.0時間/eco 13.5時間 | ecoで2回 |
| 象印 EE-RV35(スチーム式) | 2.2L | 強 約6時間/弱 約27時間 | 強なら4回。弱なら1回 |
※画面が狭いときは表を横にスクロールできます
強運転のまま24時間つけると、どの機種も1日3〜4回の給水になります。つけっぱなしにするなら、弱めの運転で長くもたせるほうが、電気代も給水も楽です。湿度センサーで自動的に弱める機種なら、この調整を機械に任せられます。

つけっぱなしの加湿器の電気代で避けたいこと
スチーム式を、加湿時の運転のまま24時間動かす
象印のスチーム式は、24時間×30日で約6,808円から約9,151円になります。
立ち上げ時の985Wも加わるので、実際の請求額はさらに上振れします。
湿度を見ないまま、強い運転を続ける
湿度が60%を超えるなら、運転を弱めるか設定湿度を下げます。
湿度センサー付きの機種なら、設定湿度に合わせて加湿量を調節してくれます。
留守中の使い方を、取扱説明書で確かめずに決める
留守中や就寝中につけるなら、切タイマーや転倒時自動オフなどの安全装置があるかを取扱説明書で確かめます。
電気代を抑える加湿器を買う前に確認すること
- ヒーターを使わない運転モードがあるか:気化式はもともとヒーターがありません。ハイブリッド式はeco運転がその役目で、ダイニチは「気化式で運転を行ない、消費電力を抑えます」と説明しています
- 湿度センサーで自動的に弱まるか:象印EE-RV35は湿度センサーと室温センサーで自動運転、ダイニチHD-RXC500Cは設定湿度に合わせて加湿量を調節します。むだな運転をいちばん減らす機能です
- タンク容量と連続加湿時間:上の表のとおり、強運転では6時間前後で空になる機種が多いです。就寝8時間をまたげるかを見てください
- 切タイマーと安全装置:象印EE-RV35は切タイマー6時間、空だき防止、転倒時自動オフ。ダイニチは転倒自動停止装置と室温異常自動停止装置。パナソニックFE-KX07Dは切タイマー2・4・6・8時間。留守中や就寝中につけるなら、これらの有無を取扱説明書で確認してください
加湿器の電気代の差が、あまり関係ない人
| この記事が役に立つ人 | あまり関係がない人 |
|---|---|
| 就寝中や在宅中、長時間つけっぱなしにする人 | 1日1〜2時間しか使わない人(電気代の差が小さい) |
| スチーム式の請求額に驚いた人 | 加湿と同時に部屋を暖めたい人(スチーム式が向きます) |
| 電気代と給水回数の両方を減らしたい人 | 短時間で一気に加湿したい人 |
※画面が狭いときは表を横にスクロールできます
使用時間を軸にした記事です。
方式そのものを電気代で比べたい方は、最後に挙げた方式別の比較記事のほうが向いています。
加湿器のつけっぱなしと電気代のよくある質問
電気代がいちばん安いのは、どの方式ですか?
表の中では、ハイブリッド式のeco運転(12W)が24時間×30日で約268円と、いちばん安くなります。
気化式(14W)の約312円がそれに続きます。
1日数時間しか使わないなら、電気代は気にしなくていいですか?
1日3時間×30日なら、象印のスチーム式でも約1,144円です。
この使い方なら、本体価格や手入れのしやすさを優先して選べます。
一晩中つけっぱなしにしても大丈夫ですか?
連続運転に対応した製品なら使えますが、湿度の上げすぎに注意してください。文部科学省のカビ対策マニュアルは、カビを防ぐには相対湿度を常に60%以下に保つ必要があるとしています。湿度計を枕元に置き、60%を超えるなら運転を弱めるか、湿度センサー付きの機種で設定湿度を下げてください。
寝ている間に水がなくなったらどうなりますか?
機種によって動作が違います。
スチーム式の象印EE-RV35は製品ページに「空だき防止」の表記があります。
超音波式のアイリスオーヤマUHM-280は取扱説明書に「運転中に水タンクの水がなくなると、電源ランプが赤色に点滅します」とあります。
お手持ちの機種については、取扱説明書の「水がなくなったとき」の項目で確認してください。
なお、アイリスオーヤマの加湿器は、方式によって電気代が最大33倍違います。
留守中もつけっぱなしにしていいですか?
この記事では「大丈夫」とは書きません。判断材料として、各社が公表している安全装置を挙げます。象印EE-RV35は転倒時自動オフ・空だき防止・切タイマー6時間、ダイニチHD-RXC500Cは転倒自動停止装置・室温異常自動停止装置、パナソニックFE-KX07Dは切タイマー2〜8時間です。留守中の使用可否は、お手持ちの取扱説明書の指示に従ってください。
加湿器だけで乾燥対策は十分ですか?
加湿器は有効な手段の一つですが、万能ではありません。換気とのバランス、洗濯物の室内干し、こまめな水分補給なども組み合わせると、加湿器の運転時間そのものを減らせます。結果として電気代も下がります。
朝までつけっぱなしでも、電気代を気にせず眠れる部屋に
24時間つけっぱなしにするなら、電気代を決めるのは「ヒーターを使うかどうか」です。
ヒーターを持たない気化式と、ハイブリッド式のeco運転(気化式運転)なら月300円前後、1シーズンでも1,000円台で済みます。
スチーム式は月6,800〜9,200円、1シーズンで3万円前後になりますが、沸とうさせるぶん衛生面では有利で、暖房も兼ねます。
つけっぱなしでは給水回数も効いてくるので、弱めの運転で長くもたせる使い方と、湿度センサーで自動的に弱まる機種を選んでください。
ずっと弱めにつけるならパナソニックの気化式、乾燥がきつい日だけヒーターを使いたいならダイニチのハイブリッド式です。
加湿力と衛生を優先するなら象印のスチーム式です。
弱めの運転で長くもたせておけば、朝まで加湿器をつけたままでも、電気代と給水に追われずに眠れます。
出典(消費電力・加湿量・タンク容量・連続加湿時間・安全装置はいずれもメーカー公表値):パナソニック「FE-KX07D」仕様(panasonic.jp)/ダイニチ工業「RXT・RXC TYPE 2025年モデル」(dainichi-net.co.jp)/象印マホービン「EE-RV35・50」「EE-DG35・50」(zojirushi.co.jp)/アイリスオーヤマ「超音波式加湿器 UHM-280C」取扱説明書(irisohyama.co.jp)/東京都保健医療局「加湿器の衛生管理」(hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp)/文部科学省「カビ対策マニュアル 基礎編」(mext.go.jp)。電気料金の単価は公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込、2022年7月22日改定)です。電力会社や契約プランで変わります。


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