加湿器の電気代を方式別に比較|1時間・1日・1か月でいくら

電気代・コスパ比較

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冬のあいだ毎日つけている加湿器が、電気代のうちどれくらいを占めているのか気になってくる。

その金額は、加湿器の方式によって大きく変わります。

ただ、気になり方は一つではありません。

毎日長くつける人と1日2〜3時間だけの人、ハイブリッド式のモードで迷う人では、見る数字が違います。

まずは、次の3つを確かめてください。

加湿器の電気代を比べる前に、確かめたい3つ

  • ワット数と加湿量:加湿量が小さい機種はワット数も小さくなるので、1リットル加湿するのにいくらかかるかで比べます
  • 運転モード:ハイブリッド式は標準とecoで消費電力が10倍以上違うので、使うモードの数字で見ます
  • 使う時間:1日2〜3時間ならスチーム式でも月1,000円台なので、長くつける人ほど方式の差が効きます

電気代で選ぶ加湿器は、方式ごとに1台ずつ挙げました(1位の気化式/2位のハイブリッド式/5位のスチーム式)。

加湿器の電気代は、方式でどれくらい違う?

加湿器の電気代を安い順に並べると、気化式 → ハイブリッド式のeco運転 → 超音波式 → ハイブリッド式の標準運転 → スチーム式の順になります。1時間あたりでは気化式の約0.43円に対してスチーム式は約12.71円、1か月(1日8時間×30日・31円/kWh)では約104円に対して約3,050円で、約29倍の差です。

ただしこの順位は、カタログのワット数だけでは正しく出ません。加湿量が小さい機種はワット数も小さくなるからです。「1リットル加湿するのにいくらかかるか」で比べると、順位も差の大きさも変わります。

加湿器の電気代は、こう計算しました

下の表は、各方式で実際に販売されている機種のメーカー公表値です。「一般的な平均」ではなく型番のある製品の数字で、1リットル加湿あたりの電気代が安い順に並べています。電気料金の単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している目安単価31円/kWh(税込、2022年7月22日改定)を使い、「消費電力(W)÷1,000×時間×31円」で計算しました。

順位 方式 機種 消費電力 加湿量 1時間 1日(8時間) 1か月(8時間×30日) 1L加湿あたり
1位 気化式 パナソニック FE-KX07D(強) 14W 700mL/h 約0.43円 約3.5円 約104円 約0.6円
2位 ハイブリッド式(eco運転) ダイニチ HD-RXC500C 12W 370mL/h 約0.37円 約3.0円 約89円 約1.0円
3位 超音波式 アイリスオーヤマ UHM-280C(強) 22W 280mL/h 約0.68円 約5.5円 約164円 約2.4円
4位 ハイブリッド式(標準運転) ダイニチ HD-RXC500C 163W 500mL/h 約5.05円 約40.4円 約1,213円 約10.1円
5位 スチーム式 象印 EE-DG50(加湿時) 410W 480mL/h 約12.71円 約101.7円 約3,050円 約26.5円

※画面が狭いときは表を横にスクロールできます

図:1リットル加湿するのにかかる電気代
約0.6円
約1.0円
約2.4円
約10.1円
約26.5円
気化式
ハイブリッド
eco
超音波式
ハイブリッド
標準
スチーム式

各社の公表消費電力と加湿量から31円/kWhで計算。スチーム式は立ち上げ時の985Wを含みません。

この並びで注目してほしいのが超音波式が3位にとどまっていることです。「電気代が安いのは超音波式」と言われますが、公表値で比べると成り立ちません。アイリスオーヤマの超音波式は22Wで280mL/h、パナソニックの気化式は14Wで700mL/hです。消費電力は気化式のほうが低く、加湿量は2.5倍あります。ワット数が小さく見えるのは、加湿量そのものが小さいからです。

1位と2位が入れ替わる場合もあります。月額だけを見るとハイブリッド式のeco運転(約89円)が気化式(約104円)より安く出ますが、これはeco運転の加湿量が370mL/hと少ないためです。同じ量の水を蒸発させるなら気化式のほうが安く、これが表を1リットルあたりで並べた理由です。

ハイブリッド式のeco運転が上位に来る理由も、メーカーの説明ではっきりしています。ダイニチはeco運転について「気化式で運転を行ない、消費電力を抑えます」としています。ハイブリッド式の省エネモードの中身は気化式です。電気代の順位が気化式を軸に決まっている、ということでもあります。

加湿器の消費電力を示す概念図

ただし、超音波式の加湿器は電気代だけで選べない

3位の超音波式には、電気代とは別の負担があります。東京都保健医療局は、超音波式について「レジオネラ属菌等が増殖すると水分と共に飛散するため、こまめな水替えや清掃が必要」と整理し、方式を問わず「毎日水を入れ替えて容器を洗浄しましょう」と案内しています。水を加熱しないため、タンクの中で増えたものがそのまま部屋に出ていく仕組みだからです。

つまり超音波式は、電気代で3位、手入れの負担では最も重い方式ということになります。

電気代を抑えたいという理由だけで選ぶと、続かない可能性があります。

だから、電気代で選ぶなら気化式かハイブリッド式のeco運転

上位2方式と、比較のためのスチーム式を1台ずつ挙げます。違いは次のとおりです。

  • 1位・気化式:パナソニックの気化式(〜19畳)。強14Wで700mL/h、静かモードなら4W。1リットルあたり約0.6円で、この表でいちばん安く加湿できます。ヒーターがないので本体も熱くなりません
  • 2位・ハイブリッド式:ダイニチのハイブリッド式(〜19畳)。eco運転は18Wで460mL/h。乾燥がきつい日は標準運転290W・700mL/hに切り替えられるので、普段は安く、必要なときだけ強くという使い方ができます
  • 5位・スチーム式:象印のスチーム式(プレハブ洋室13畳まで)。1リットルあたり約26.5円と最も高くつきますが、沸とうさせる方式なので東京都保健医療局の資料でも「レジオネラ症等の原因になる可能性は低い」とされ、加湿しながら部屋も暖まります

楽天のページでは、いまの値段と、いつ届くかを確かめてください。

パナソニック FE-KX07D-W ヒーターレス気化式加湿機(中小容量タイプ)プレハブ洋室19畳(32m2)/木造和室12畳(20m2)

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参考価格 32,380円

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ダイニチ HD-RXT725W サンドホワイト 加湿器 プレハブ洋室19畳/木造和室 12畳 加湿量 700mL/h

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参考価格 29,480円

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象印 スチーム式加湿器(木造8畳まで/プレハブ洋室13畳まで ホワイト) EE-DG50-WA ZOJIRUSHI [EEDG50WA]

象印 スチーム式加湿器(木造8畳まで/プレハブ洋室13畳まで ホワイト) EE-DG50-WA ZOJIRUSHI [EEDG50WA]

参考価格 27,280円

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加湿器を使う時間が長いほど、電気代の差は開く

上の表は1日8時間の場合です。

1日2〜3時間しか使わないなら、スチーム式でも月1,000円台に収まり、電気代より加湿力や手入れのしやすさで選んだほうが満足度は高くなります。

逆に就寝中や在宅中ずっとつける前提なら、差は決定的です。

加湿器の電気代で避けたいこと

カタログのワット数だけで比べる

加湿量が小さい機種はワット数も小さくなるので、1リットルあたりの電気代で比べます。

電気代の安さだけで超音波式を選ぶ

超音波式は毎日の水替えと容器の洗浄が前提で、手入れの負担がいちばん重い方式です。

ハイブリッド式を、標準運転のまま使い続ける

普段はeco運転にして、乾燥がきつい日だけ標準運転に切り替えます。

加湿器を買う前に確認すること

  • ワット数だけで比べない:加湿量とセットで見ないと順位が逆転します
  • 運転モードごとの消費電力を見る:ハイブリッド式は標準とecoで10倍以上違います
  • スチーム式は立ち上げ時の電力が別:象印は加湿時410Wに対し湯沸かし立ち上げ時985Wと公表しています
  • 給水とフィルターの手間:電気代が安くても、続かなければ意味がありません
加湿器のタンクに水を注ぐ手元

電気代の順位どおりに加湿器を選ばなくていい人

この選び方が向いている人 向いていない人
長時間つけるので電気代を抑えたい人 1日2〜3時間しか使わない人(差が小さい)
ヒーターを使わない運転で足りる人 短時間で一気に加湿したい人
本体が熱くならないほうがよい人 加湿と同時に部屋を暖めたい人

電気代を軸にした順位です。使用時間が短い場合や、暖房効果・衛生面を優先する場合は、この順位どおりに選ぶ必要はありません。

加湿器の電気代のよくある質問

電気代がいちばん安いのは、どの方式ですか?

表のなかでは、1リットル加湿あたり約0.6円の気化式がいちばん安くなります。

超音波式は電気代が安いと聞きましたが、本当ですか?

加湿量まで含めて比べると、気化式のほうが安くなります。

電気代を抑えるには、どのモードで使えばいいですか?

ハイブリッド式ならeco運転です。ダイニチのHD-RXC500Cの場合、標準163Wに対しecoは12Wで、消費電力が13分の1になります。ダイニチ自身もeco運転時の電気代を1か月約89円(1日8時間×30日・31円/kWh)と公表しています。気化式はもともとヒーターを使わないので、通常運転のままで構いません。

スチーム式とハイブリッド式では、どちらを選ぶべきですか?

電気代だけならハイブリッド式です。ただしスチーム式は水を沸とうさせるため、東京都保健医療局の資料でも「レジオネラ症等の原因になる可能性は低い」とされており、衛生面では有利です。加湿しながら部屋が暖まる効果もあります。電気代を取るか、衛生と暖房効果を取るかで決めてください。

掃除はどのタイプがいちばん楽ですか?

フィルターやカートリッジを持たないスチーム式です。気化式とハイブリッド式は加湿フィルターの定期的な清掃が必要で、超音波式は毎日の水替えと容器の洗浄が前提になります。電気代の順位と手入れの順位はほぼ逆になるので、両方を見比べて決めてください。

子どもやペットがいる家庭ではどれが向いていますか?

本体や蒸気が熱くならない気化式が扱いやすい方式です。スチーム式は蒸気の吹き出し口が高温になるため、手の届かない場所に置く必要があります。超音波式も熱くはなりませんが、毎日の水替えと洗浄を続けられるかどうかで判断してください。

冬の電気代を気にせず、加湿器をつけておける部屋に

電気代の順位は、気化式、ハイブリッド式のeco運転、超音波式、ハイブリッド式の標準運転、スチーム式の順です。

1リットル加湿あたりで見ると、気化式の約0.6円に対してスチーム式は約26.5円と40倍以上の差があります。

「超音波式が安い」という通説は、加湿量まで含めて比べると成り立ちません。

ハイブリッド式の省エネモードが気化式運転であることからも、電気代を抑える答えは気化式に集まります。

ただし電気代の順位と手入れのしやすさの順位はほぼ逆になるので、使用時間と手間の両方で判断してください。

いちばん安く加湿したいならパナソニックの気化式、乾燥がきつい日だけ強くしたいならダイニチのハイブリッド式です。

電気代より衛生と暖かさを取るなら象印のスチーム式です。

加湿器を1リットルあたりの電気代で選んでおけば、冬のあいだつけたままでも、請求額に驚かずに済みます。

出典(消費電力・加湿量はいずれもメーカー公表値):パナソニック「FE-KX07D」仕様(panasonic.jp)/ダイニチ工業「RXT・RXC TYPE 2025年モデル」(dainichi-net.co.jp)/象印マホービン「EE-RV35・50」「EE-DG35・50」(zojirushi.co.jp)/アイリスオーヤマ「超音波式加湿器 UHM-280C」取扱説明書(irisohyama.co.jp)/東京都保健医療局「加湿器の衛生管理」(hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp)。電気料金の単価は公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込、2022年7月22日改定)です。電力会社や契約プランで変わります。

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